個人輸入のリスクについて

これは食品です！とうたいながら、実は薬の成分を添加しているサプリメントが流通しています。これを無承認無許可医薬品と言い、違法です。医薬品の成分が含まれるのであれば、本来の流れは医師が診察をして、病気に対する治療にあった製剤（厚生労働省が承認のもの）が選ばれ、適切な用法・容量が指示されます。また、服用後には副作用の有無や身体への異常がないかといった確認が必要です。
これまで健康食品は、販売店から購入するのが一般的でした。ところが、インターネットの普及により、国内だけではなく海外からも個人輸入として簡単に購入できるようになりました。個人輸入に関しては個人の判断で自由に摂取できてしまう状況です。このせいで、消費者自らが気付かないうちに健康被害の危険に合う可能性があります。日本の行政機関のチェックがないため、安全性に関してかなりのリスクがあります。海外では食品として販売されていても、日本では医薬品成分にあたることもあります。さらに、どのような衛生管理下で製造・保管・流通されたか不明であり、有害である不純物が含まれている恐れがあります。外国語で記載された用法・用量・使用上の注意を正確に理解することは難しく、場合によっては海外でも規制当局が認めていない効果・効能・用法・用量の場合もあります。個人輸入のサプリで副作用が発生した時に、日本にいる医師や薬剤師ですら、それに含まれる成分や作用などに関する情報を一切把握していないことから、迅速な処置が困難になる可能性があります。